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甘い香りがする、眠くなる、長い髪が鼻先がこそばゆいでも僕は [ クズの本懐 ]

遮光カーテンの間から漏れる光が埃を反射してキラキラとキレイだった。
僕は恋人でもない後輩の膝の上で寝転んでいて、お姫様みたいな彼女は僕の髪の毛をいじる。何言か話すのだけれども、どうでもいい話しすぎて僕は嗚呼とかうんとかしか言わない。応える言葉を持っていなくて、でもこんな関係性間違ってるよって思いながら、たまに寄せられる唇から逃れることが出来ずに、キスをした。
シャンプーの良い香りがして、鼻先をくすぐる長い髪の毛がキレイだなって思うんだけど、僕は彼女の好意に漬け込んでいるだけのただのクズだった。

クズの本懐(1) (ビッグガンガンコミックス)

クズの本懐(1) (ビッグガンガンコミックス)


恋愛クズというものがあるんだとしたら、この本読めばそれがどんなものなのかってわかると思う。僕は本作品を表紙で買ったのだけれども、読めば読むほどに胸が締め付けられるように痛くてだけど気持よかった。
最近の作品にしては珍しいのではないかなって思う。
エロくはない。でも、お互いが欲しい物をお互いを通した誰かを映すことで温もりを感じたいと思っても変じゃないし、だからキスひとつとっても最初は面食らうんだけれども、その謎っていうか浅い理解ができてくると、本当に「クズいなー」と思う。
だけど僕には彼らを責めることなんて出来ない。
クズであるうちに、それで良いと、其処に溺れてしまわないか、それだけが心配。
恋愛クズ。